(2008年07月20日号)
  七夕の出会い
  〜絵の作者イリスさん(ブラジル)と絵の選者、鶴笑さんの対面が実現!〜
JICAブラジル事務所と現地NPOの協力により、芸術祭カレンダーの6月の絵の作者イリスさん(ブラジル)と、絵の選者である笑福亭鶴笑さんとの対面がついに実現しました。
ストリートチルドレン芸術祭では「絵の作者」と「選者」が対面するのはこれが初めて。
鶴笑さんとイリスさんの笑顔がたいへん印象的です

国境を越えた交流、サンパウロで
〜国境無き芸能団の笑福亭鶴笑氏とリオデジャネイロのストリートチルドレンが七夕邂逅〜 (以下、国境無き芸能団のプレスリリースより)

「地上に平和を、人々に笑顔を」をスローガンとする「国境無き芸能団」が日伯移住100周年を記念して、ブラジルの4都市(ロンドリーナ、マリンガ、クリチバ、サンパウロ)で公演を行う。芸能団の代表者であり、落語家の笑福亭鶴笑氏(元文化庁文化交流使)はブラジルには特別な想いがあった。

日本の若者グループと熱海市小嵐中学校が主催しJICAも支援する、「ストリートチルドレン芸術祭」という活動がある。この活動では世界のストリートチルドレンの絵を収集し、それを毎年各界のこころある12人の選者に一枚ずつ選んでいただき、それを綴って一つのチャリティーカレンダーにする活動をしている。

JICAのピーストークマラソンという日本列島を横断した平和のシンポジウムをきっかけとし、2008年版カレンダーに参加した鶴笑氏はリオデジャネイロの11歳の少女(イリスさん)の絵を選び、次のコメントを寄せた。「太陽や大地に守られ、動物も人間も植物もこんなに楽しく暮らせる平和な世界がきっとあるよね。絵からみんなの嬉しそうな会話が聞こえてきそうです、この絵のチョウチョのように子供たちを楽しい世界へ運んであげたい。」

イリスさんはその後ストリートチルドレン保護施設でのプログラムを終え、現在は社会復帰を果たし母親と暮らしている。今回、2008年7月7日にサンパウロにあるブラジル日系老人クラブ連合会福祉センターで行われる公演にイリスさんとお母さんが招待されることになった。鶴笑氏の思いはこの七夕の日に実現され、そして笑いは国境を越えていく。

絵の作者イリスさんと絵の選者、鶴笑さん
▲絵の作者イリスさんと絵の選者、鶴笑さん▼
 

読売新聞7月9日(水)夕刊より
「ブラジル貧民街少女の絵 日本のチャリティカレンダーに」

ブラジル・リオデジャネイロの貧民街に住む少女が、麻薬組織の抗争に巻き込まれて死亡した兄について描いた絵が、日本のボランティア団体「ストリートチルドレン芸術祭実行委員会」(事務局・東京都渋谷区)作成のチャリティカレンダーの図案の一つに選ばれ、選考委員で落語家の笑福亭鶴笑さんが7日、サンパウロで初対面した。

少女は、小学5年生のイリス・ダシルバさん(12)。一昨年、路上でサッカーをしていた兄(当時17歳)が、麻薬組織の手投げ弾を受けて死亡。兄の天国での幸せを願い、チョウに手を引かれて空と飛ぶ兄と、のどかに散歩するキリンや犬を明るい色彩で描いた。

絵は世界中の貧しい子供たちの作品を集めてカレンダーを作る同実行委員会に送られ、鶴笑さんが200点以上の作品の中から選んだ。カレンダーの収益約300万円は、ブラジルの民間活動団体(NGO)などに贈られる。

落語家のチャリティー公演で同国を訪れた鶴笑さんが、イリスさんを寄席に招待して対面が実現。鶴笑さんが「絵を見て心が温かくなりました」と声をかけると、イリスさんは「自分の手で人を楽しませることができて幸せ」と 話した。

イリスさんは母親と兄弟の10人暮らし。失業中の母親が空き缶を拾って生計を立てる中、教師を夢見て勉強に励んでいる。


イリスさんの描いた絵(2008年版カレンダー6月)

 
 
 
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