読売新聞7月9日(水)夕刊より
「ブラジル貧民街少女の絵 日本のチャリティカレンダーに」
ブラジル・リオデジャネイロの貧民街に住む少女が、麻薬組織の抗争に巻き込まれて死亡した兄について描いた絵が、日本のボランティア団体「ストリートチルドレン芸術祭実行委員会」(事務局・東京都渋谷区)作成のチャリティカレンダーの図案の一つに選ばれ、選考委員で落語家の笑福亭鶴笑さんが7日、サンパウロで初対面した。
少女は、小学5年生のイリス・ダシルバさん(12)。一昨年、路上でサッカーをしていた兄(当時17歳)が、麻薬組織の手投げ弾を受けて死亡。兄の天国での幸せを願い、チョウに手を引かれて空と飛ぶ兄と、のどかに散歩するキリンや犬を明るい色彩で描いた。
絵は世界中の貧しい子供たちの作品を集めてカレンダーを作る同実行委員会に送られ、鶴笑さんが200点以上の作品の中から選んだ。カレンダーの収益約300万円は、ブラジルの民間活動団体(NGO)などに贈られる。
落語家のチャリティー公演で同国を訪れた鶴笑さんが、イリスさんを寄席に招待して対面が実現。鶴笑さんが「絵を見て心が温かくなりました」と声をかけると、イリスさんは「自分の手で人を楽しませることができて幸せ」と
話した。
イリスさんは母親と兄弟の10人暮らし。失業中の母親が空き缶を拾って生計を立てる中、教師を夢見て勉強に励んでいる。

イリスさんの描いた絵(2008年版カレンダー6月)
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